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49.尾閭中正(ウェイ・リゥ・チョン・ジュン)

 先生は、先週に引き続き、骨盤の図を示しながら説明されました。先週は仙骨と腸骨の間の仙腸関節のお話でしたが、今日は、仙骨とその先にある尾骨とを意識するように指導しました。まず、尾骨の先端から少し上にある平らな部分に手を当てるように言われました。その平らな部分がどのような状態にあるか、具体的には、平らな部分が垂直になっているか、下の方が少し後ろに出るように傾斜しているかということでした。私のお尻は傾斜している状態でした。

先生は、垂直にするように指導されました。お尻の形を横から見た時に、下に向かい更に前に伸びる円弧のようになることを目標とするように言われました。

 

 これだけに気を付けて簡化24式を通して行いました。私の感じたことは、足が安定してきたことです。足の軸がはっきりして、そこで立っていられるという感じでした。更に、背筋が伸び、前に出す足は少し遠くへ出るようになりました。特に蹬脚(ドン・ジャオ)では、今までよりも楽に、少し高く足があがりました。そして、全体を通してほんの少し姿勢が低くできたように感じました。このように、お尻の先端の部分を丸め込んで垂直(=中正:どちらにも傾いていない状態)にすることを尾閭中正(ウェイ・リゥ・チョン・ジュン)と言うそうです。

 

 腰椎は前方に向かって膨らむように曲がっています。腕の筋肉は腰椎の部分と繋がっています。足の筋肉は胸椎の部分と繋がっています。筋肉は縮むか緩むかしかできません。腕や足に力を入れると腰椎を真ん中に置いて、上下で引っ張り合っているようなものです。この時に腰椎は、上下に押し付けられ曲がっているところは更に曲がるように作用します。腰痛を起こす原因となります。仙骨の部分を垂直にすること、これにより、腰椎の曲がりが少なくなり、足に力を入れなくても、すっくりと立つことができ、上体からも力が抜ければ、腰が痛いなどということは無くなるのではないでしょうか。

 

 翌朝の腰の状態は、前回と同じようにすっきりとして軽やかでした。たった、仙骨を垂直にするだけです。毎日、仙骨と仙腸関節を意識していきたいと思いました。