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79.10か所の手の位置

 先生は、アイススケートの羽生選手の話から始めました。羽生選手はオリンピック2連勝したあと、これからは「自分のしたいことをする」と言い、4回転半に挑戦しています。羽生選手はこの練習を通して、自分のしたいことをするには、体力も技術も不足していることを知ったと言っていました。ここで先生は、私たちは羽生選手のようなレベルではないとしても、一生をかけて上達していくこと、夢を追いかけることが大切であり、工夫をして近づこうとする心を持つことが大切で、そのことを忘れてはならないと言われました。

 

 太極拳の基本である手の位置が10か所あるということで、一連の動作の中でそれぞれの位置を示され、私たちも一緒にその動作をしました。手の位置は10か所あり、それは次のとおりです。

 ①の位置:手が腰のラインに接する位置。腰の前後、横を含む。

 ②の位置:お腹の前、ボールを抱える程度離れて。

 ③の位置:胸の前、ボールを抱える形、両手の交叉

 ④の位置:身体の側面で斜め下

 ⑤の位置:身体の側面、肩の高さ

 ⑥の位置:頭の斜め上

 ⑦の位置:耳の横、肘と手は斜めになる

 ⑧の位置:肩の前

 ⑨の位置:足の付け根のそば

 ⑩の位置:鉤手にして、身体の後ろへ、指先は上を向く

 

 これらの位置を確認する動作をした後で、先生は、ローシアオブーとダオジェンゴンの動作をしながら、それぞれの手の位置が何番であるかを説明された。

 

①から⑩までの手の位置は頭に入っていても、太極拳の動作で動きながら、何番の位置から何番の位置へ移動と言われても、頭がその速さについていけない状態でその時は分からなかった。しかし、先生は一つ一つの動作に置いて、それぞれの位置を意識し、確認しながら練習することの大切さを私たちに理解させようとされたのだと、後から分かり、自分で練習するしかないのだと気がついた次第です。