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112.距骨

「練功18法の扶膝托掌(フウシトゥオザン)という片手を反対の腿につけ、反対の手を頭の上にあげていく運動において、体を起こすときに、膝を曲げて上体を起こしていきますが、このときに、仙骨を下に引っ張って上体を起こすようにすると楽に起こすことができます。腰を使わずに上体を起こそうとすると腰に大きな力がかかります。」このようなお話から、先生は距骨(キョコツ)についてお話をされました。距骨とは足首にある骨の一つで、まったく筋肉とつながっていない骨だそうです。

 

距骨がずれると骨盤がずれるのだそうです。なぜそうなるのかは不明だそうです。距骨がずれたときには、①足の指を開く、②両手で足首を抑えて足を回わしたり、左右に傾けるようにすると正常な位置に戻るそうです。

 

距骨が正しい位置に戻ると全身の関節が正しい位置に戻るそうです。どのような状態が正しいのか実感はできませんでしたが、先生は、「支える力がゼロになれば、それは正しい位置だ」、「力を抜いて立てれば、それがまっすぐだ」と言われました。そして、両足で立って全身の力を抜く練習や、片足で立って全身の力を抜く練習をしました。更に「だるま落とし」を崩れないようにするには、一番上と一番下のだるまを同じ位置にすることであるといわれ、太極拳においては、「片足になるときに、軸足のつま先に鼻を合わせるようにせよ」といわれ、

 

歩く練習をしました。確かに軸足のつま先に鼻を合わせるように移動すると軸足一本で立つことが楽にできました。ほとんどの場合、これで納得していたのですが、蹬脚(ドンジャオ)の時、軸足の方向には鼻の先は向いていないと思うので、この場合については翌週の練習の時に確認しました。軸足のつま先の方向に鼻を向けるのは片足に立つまでで、難しで立てた後は、けり出す方向に顔を向けるとおそわりました。