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129.体に無理をさせない

先生が黒板に

「河深静無声 芸高不圧身」

という武道の格言を書かれました。

「河深くして、声(音)なし、芸高くして身を圧せず」

すなわち、深い河はゆったりと流れ音がせず、武道を極めれば、体に無理がかからない。という意だそうです。

 

後半は「芸は身を助ける」という意訳もあるが、武道(武芸)は、身を挺しての戦いのためのものなので、苦しくなるような体の使い方をしたのでは、いつ終わるとも知れない戦いに臨めないということで、武道(武芸)を極めたものは、体に無理をさせないという意ととるのが正しいと説かれました。

 

前半は、そのことから推測すると、懐の大きな人は、慌てず騒がず、つねに安寧を持っているとも解くことができるように思います。そうすると、「我々は、体に無理をさせず、心しずかに対処すべき」ということを言われているとも考えられます。

 

具体に練功18法の動きを例にして、体の楽な使い方を指導していただきましたが、無理な力を入れない動きは、同時に心もおだやかになるように感じました。